国内標準化(JIS制定)活動
衝撃吸収型接触検知外装カバーの性能試験方法
YaWaRaKaロボD(衝撃吸収型接触検知外装カバー)に代表されるような衝撃吸収性と接触検知機能を一体化した外装カバー部品について、その性能を客観的かつ定量的に評価するための試験方法として、日本産業規格 JIS B8451-1 が制定されました。
本規格は、ロボット本体やシステム全体の挙動を評価するものではなく、外装カバー単体を対象とした「性能試験方法」を定めた規格です。
構造・材料・検知原理が異なっていても、衝撃吸収性と接触検知が一体となった外装カバーであれば測定対象となります。
JIS B8451-1 では、主に以下の性能を定量的に測定します。
【外装カバーに 一定量(mm)の変位(押し込み)を与えた際に】
クッション性(衝撃吸収)によって力がどの程度緩和され、力覚センサーがどれほどの力(N)を検知するか
【カバー表面に物体が接触した瞬間 をトリガーとして】
そこから 信号が出力されるまでに要する応答時間
これにより、「やわらかさ」や「感覚的な安全性」ではなく、変位量・検知力・応答時間といった客観的指標に基づく性能評価が可能となります。
当社が開発してきたYaWaRaKaロボD(衝撃吸収型接触検知外装カバー) は、このような測定思想を前提として設計されており 人を含むあらゆる物体との接触時に、衝撃を吸収しつつ、速やかに検知信号を出力する構造を有しています。
また、本規格は世界に先駆けて制定されたものであり、今後、同様の機能を持つ外装カバーやセンサー技術が登場した場合でも、共通の評価基準で性能を比較・説明できる枠組みを提供します。
これにより、ロボット外装安全技術の透明性向上と、ロボット産業全体の健全な発展、国際競争力の強化に資することが期待されています。
接触センサの性能試験方法と試験結果例

参考情報
日本産業標準調査会(JISC)のホームページ 🔗より「B8451-1」で検索すると、規格本文を閲覧できます。
参考リンク
経済産業省ニュースリリース
「サービスロボットの周囲への接触を検知するカバーについて、その性能試験方法に関するJISを制定しました」
https://www.meti.go.jp/press/2022/03/20230320003/20230320003.html 🔗
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